旅行先と時期を教えてください。

旅行先:メキシコ
時期:2016年2月
一緒に行った人:

メキシコ宿泊先を教えてください。

宿泊先:メキシコシティ Hotel Sevilla(ホテルセヴィージャ)
住所:Calle Serapio Rendón 124, Cuauhtémoc, San Rafael, 06470 Ciudad de México, D.F., メキシコ
サイト:http://www.sevilla.com.mx/

口コミ:http://www.booking.com/hotel/mx/sevilla-mexico-city.es.html

メキシコシティ旅行の体験談を教えてください。

2016年2月にメキシコシティに一人旅をしました。目的は、同国第3の都市、国内北部のモンテレイ市在住のメキシコ人の知り合いを訪ねることでしたが、行き帰りに日本からの直接のフライトがないため、首都のメキシコシティーに滞在して、飛行機の乗り継ぎを行いました。特に帰りには少しフライトまで時間の余裕があったため、たった2日間ほどではありましたが、いくつかの観光名所を訪ねることができました。ここでは、特に感動した場所を取り上げたいと思います。

私にとっては、2回目のメキシコ訪問でした。1回目の訪問は今から12年ほども前でしたので、興味も現在とは異なっていました。当時は自分の注意をさほど引くことがなかったのにも関わらず、今回もっとも感動した体験となったのは、国立宮殿内のディエゴリベラによる壁画の鑑賞でした。

とても有名なメキシコを代表する画家なのでご存じのかたも多いと思いますが、彼の人生はとても芸術家に相応しく起伏に富んだものだったようです。中でも、同じメキシコを代表する女性画家のフリーダカーロとの夫婦生活については、それを題材とした書籍や映画も製作されているほど話題性に富んだものです。そのディエゴとカーロは、最終的に夫婦として幸せな終わり方こそしなかったものの、まぎれもなく、芸術家同士の燃えるような愛情を交わしあった月日が、ここメキシコシティーで歴史上存在していたことは、確かです。

まず、日本での壁画運動という言葉の響きからは想像できぬほど、メキシコにおける壁画の持つ意味は大きく、絵画のある意味で中心的な位置の一つを占めていると言っても過言ではありません。その巨匠でもあるディエゴは、先住民の歴史から近代の歴史に至るまでを、壮大な壁画にあわらしました。宮殿の壁という壁に、余すところなく彼の描いた壮大な壁画の数々が、そこを訪れるものの目を驚かせてくれます。その大きさはもとより、なんと言っても、スペイン人による制服と占領といった古代メキシコの暗い歴史を、真っ正面から芸術として表現し、生き生きと目の前に描き出してくれる、ディエゴの力強い描き方にはため息が漏れます。

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世界中から観光客が詰めかけ、列をなして入場を待ち、宮殿へとやってきます。広い敷地には数々の建物があり、壁画を有する建物ばかりが見所ではありません。すこし疲れたら、背の高いサボテンなどが植えられた中庭と青い空とが目と心を休めてくれます。しかし、一度ディエゴの壁画を目の前にしたものは、決して一望することができない大きな絵画の連続を目の当たりにして、時を忘れてしまいます。私も、そして世界中からやって来る、目の色も話す言葉も異なる観光客も一様にそうだったように見えました。

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もちろん、建物自体も美しく、西洋建築の美がそこを訪れるものを包んでくれます。標高1500Mを越える高地に築かれたメキシコシティーの空は青く、どこまでも青く、私が訪ねたその日も透き通った光を投げ掛けていました。そのため、青と壁画の色使いとのコントラストが、見るものの目の中でくっきりと刻まれ、2次元に描かれているはずの壁画が、より一層立体的に見えたことは言うまでもありません。

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1階には小さなお土産屋さんがあります。町中に溢れる、安物売りの屋台とは売って変わって、芸術館内の売店の雰囲気で、美しい民芸品が並んでいます。私は、メキシコの色彩豊かな織物を一枚購入しました。手触りもすべすべで、その質の良さが素人の私にもすぐにわかりました。また、すぐそばには、品揃え豊富な本屋さんも併設されていました。店内は少し暗いのですが、専門書がつまれていて、時間さえあればじっくりと鑑賞したいものです。

ちょうどこの日は、国際女性の日、ということで、宮殿周囲の広場や街頭ではパレードが行われ、楽器の音や踊り、行進する数々の団体が、ただでさえ明るいラテンの空気に輪をかけていきいきとしたものを加えていました。

私はホテルのフロントで相談し、時間も限られていたことから、タクシーをチャーターして国立宮殿へ送ってもらい、指定の時間に迎えに来てもらいました。道中、歴史的な建物の説明などをドライバーがしてくれて楽しかったです。

たまたま前職の経験からスペイン語を話せる私にとっては、日本とはずいぶん物理的な距離がある同国,同市ですが、まるでもう一つの故郷と呼びたくなるほど、どこか懐かしくまたありがたい街と言える存在です。もちろん、犯罪の多い地域、危険な時間帯、注意を要するいくつかの旅行上の注意点には、事前に準備をしてしっかりと意識をもって行動することが大切です。その上で、おそらくスペイン語が話せなくとも、メキシコという国の人々は、世界中の旅人を暖かく迎えてくれることと、私は一人の旅人としての経験から肌で感じています。